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①歯周病って何?
②歯ブラシの時の出血はあぶない!
③歯石は2種類ある
④歯周病の治療方法について
⑤定期的に歯医者さんに通いましょう
⑥歯周病は万病のもと!歯周病と全身疾患について
⑦歯周病治療にロイテリキン
健康な歯茎はピンク色で歯と歯の間の歯茎は三角形に引き締まっています。
そして歯肉炎とは、歯茎に炎症が起きている状態の事をいいます。
鏡で自分の歯茎を見てみて下さい。
歯茎は赤く腫れていませんか?
歯に汚れが付いたままになっていると歯茎がブヨブヨと腫れてしまいます。
この時、自覚症状はほとんどなく歯を支える骨も元気です。
では歯周病との違いはなんでしょうか?
歯周病が進むと歯茎の中にも汚れが溜まってしまい、歯石ができることで歯を支える骨が溶けてしまいます。
するとどんどん歯茎がブヨブヨになり、血が出たり痛みを感じたり膿が出たり歯がグラグラになってきます。
そのまま放置してしまうと咬むことができなくなり、歯を抜かなければいけなくなってしまいます。
歯周病予防は何が一番の対策でしょうか?
まずは毎日の歯磨きです。
歯茎の中の汚れを取るために歯ブラシの毛先を45度に傾けて磨きましょう。
歯と歯の間の汚れも溜まらないようにフロスや歯間ブラシを通してください。
歯肉炎で腫れた歯茎は治りますが、歯周病で溶けた骨は治りません。
現在の日本では、歯を失う原因の第一位は歯周病であり、30代の3人に2人は歯周病になっています。
歯周病の進行を抑制するためにも毎日の歯磨きを意識していきましょう。
歯ブラシの際に血がでませんか?
血が出るときは歯茎が弱っているサインかもしれません。
もし健康な歯茎であればある程度強めに歯ブラシをしても血は出にくいです。
しかし歯周病になってしまうと話は違います。
歯に汚れや歯石がついて時間が経つとそこから細菌の出す毒素によって歯茎が弱ってしまいます。
そこに歯ブラシの毛先などがあたると歯茎がこすれて血が出てきます。
特に歯石を取り立ての歯茎などは歯石の付いていたところがむき出しになっていますので余計出血しやすいです。
ではどうしたらいいでしょうか。
1番良くないのが歯ブラシで血が出ると怖いからそこの部分を磨くのをやめちゃおうって人です。
よく磨いてください。
歯ブラシの際に血が出ている部位は今弱っているので汚れをためないようにきれいにしましょう。
そしてマッサージをするように歯ブラシでして、血流をよくしてください。
歯周病が進行しているのにも関わらず、歯ブラシの際出血しない人は毛先が当ててほしいところに当たっていないかもしれません。
歯と歯茎の境目にしっかりと毛先を当てていきましょう。
また疲れがたまっているときは免疫力が下がっているので私もよく歯ブラシで出血します。
そんな時はより丁寧に、長めに歯ブラシをするようにしています。
歯周病の方の歯ブラシは難しいので頑張って行っていきましょう。
正しい歯ブラシの方法は
を読んでください
歯石には大きくわけて2種類あります。
白い歯石と黒い歯石です。
歯の見える範囲についていて、細菌と唾液で作られるのが白い歯石です。
白い歯石は縁上歯石と呼ばれ、下の前歯の内側や上の奥歯の外側の唾液がたくさん出やすいところにつきやすいです。
また、しっかりと磨いたつもりでも日々の積み重ねで全体的についてしまいます。
しかし直接見えるのと、歯石自体がもろいのですごく取り除きやすいという特徴もあります。
鏡でお口の中をみて『歯石が付いているな』と見えるのは縁上歯石です。
黒い歯石は縁下歯石と呼ばれるかなり悪質な歯石です。
歯茎の見えない範囲についている細菌と血液によってできた黒い歯石です。
こちらの歯石は歯茎にすごくダメージを与えます。また歯茎の内側につくことによってで一見ついているのが見えなかったり、白い歯石でよく隠れてしまっています。
そしてこの歯石は歯の根っこの柔らかいところにつき、LPS(リポポリサッカライド)という歯茎にとって毒みたいな物質を歯の根っこに浸透させて歯周病を助長させてしまいます。
さらに目では見えない範囲に付着するばかりでなく、とても固いのできれいにするのがかなり困難です。
時間がたてばたつほど強固に、さらに歯茎の深いところにまでついてしまいます。
歯周病は歯の喪失の第一位です。
歯石の除去も一回で終わればそれに越したことがないと思いますが、しっかりと除去するには困難さと回数が必要です。
歯周病は、長い時間かけてなった病気です。治療にも回数と期間がかかります。また治療には基本的な流れが存在します。
1.検査
今現在、歯周病がどのぐらい進んでいるか、悪いところはどこにあるかを探します。
2.口腔ケアの指導
歯ブラシのやりかたや清掃補助器具の使用方法などを指導します。
自宅での口腔ケアは最も大切でかつ難しいです。ご自身にあったやり方を説明させて頂きます。
3.縁上歯石の除去
縁上歯石と呼ばれる白い歯石を取り除きます。それにより、歯ブラシの効率をよくします。
4.再検査
縁上歯石の除去を行い、口腔ケアをしていただくと3~4週で歯茎が少し引き締まってきます。そのタイミングで再検査を行い、第二段階の治療へ進むか決めていきます。
5.縁下歯石の除去、根面の滑沢化
縁下歯石と呼ばれる歯茎の深いところについている黒い歯石を除去していきます。またこの歯石が付いていた歯の根っこの部分は細菌の毒素が付いているのでそちらを取り除きます。こちらの歯石はものすごく硬く、付着しているので場合によっては麻酔を行い取り除いていきます。
6.部分的再評価
縁下歯石をとったところがどのぐらいよくなったか再評価します。その後メンテナンスに移行するか、外科手術になるか等決定していきます。
基本的な治療は以上です
一番大切なことは、よくなった歯茎を維持するためには定期的な治療が必須になります。
当院では3か月ごとの治療を推奨しています。
歯科健診を長期継続することによって歯の寿命が伸びます。
自分の歯を長く使うということにはメリットが沢山あります。
そのうちの一つに健康になり、医科での医療費は下がると言われています。
今、国民皆保険制度が危うくなっています。
正直将来どうなってしまうかわかりません。
そのためにも健康につながる定期的な歯科健診を受けるようにしましょう。
また一生にかかる歯科医療費は痛くなったら歯医者さんに行く人より、定期的に歯医者さんに行った人のほうが低いと言われています。
安心して歯科健診に来てください。
また、歯の本数と認知症もかなり影響があると言われています。
自分の歯が少ないと認知症にかかるリスクが上がってしまうと言われています。
認知症に早くからかかってしまうと介護期間も長くなってしまいます。
つまり、自分の歯の本数が多いと健康寿命が長くなり要介護期間が短くなります。
結果的に将来かかる介護費を抑えることにつながります。
自分の歯がなくなってしまっても、しっかり歯医者さんで治療をする事が大切です。
自分の歯がないところに入れ歯を作り、義歯による機能回復をはかると認知症の発症が少なくなります。
歯も少なく、義歯も使用していない人の認知症発症リスクは20本以上歯が残っている人の約2倍と言われています。
しかし、歯が少なくても義歯を使用している人の認知症発症リスクは約4割抑制されます。
自分の歯が少なくなってしまってもあきらめず、しっかりとした入れ歯を作っていき、認知症の発症を抑えていきましょう。
将来どうなるか誰にもわかりませんが、定期的に歯医者さんを受診し、
医科に通われている患者さんの中で歯周病が悪化しやすい、またお口の環境によって病気に悪影響を及ぼす恐れのある方がいます。
以下のご病気をお持ちの方
・1型・2型糖尿病
・心臓疾患
・脳血管疾患
・骨粗鬆症
・関節リウマチ
・アルツハイマー病
歯周病によって悪影響のでる恐れのあること
・低体重児出産・早産
・誤嚥性肺炎
・AIDS(潜伏感染HIVの活性化)
歯周病の治療によって全身疾患が改善傾向にすすむことも報告されています。
歯科に受診して歯周病の管理を始めましょう。
歯周病関連細菌が産生する酵素、炎症局所由来のサイトカイン、ケミカルメディエーターが血管に流入し全身に運ばれる結果悪影響を及ぼすと考えられています。
それぞれの関係について簡単に説明します。
歯周病変部位から全身へ持続的に流入される炎症物質がインスリン抵抗性に影響を与えるため糖尿病発症に関与する一因子と考えられています。
糖尿病に罹患している方は、歯周病の罹患率が高く重症化する傾向があり、血糖コントロールがうまくいかない患者さんほど重症度が高く、また重度の歯周病を放置しておくと、糖尿病の血糖コントロールに悪影響を与えます。
血管内に侵入した歯周病原性細菌やその病原因子などが、血流に乗ってアテローム性プラーク(血管沈着物)を形成、血管が閉塞されていくことにより心血管・脳血管の病気が発症しやすくなります。
歯周病は歯周病菌により歯槽骨が破壊され歯を失う病気ですので、本質的には骨粗鬆症と同じ骨です。
これまで、骨粗鬆症と歯周病の関係は、骨粗鬆症患者は、歯周病が悪化しやすい程度に考えられてきましたが、最近では、歯周病を治療すると骨粗鬆症が改善するという症例もみられる様になってきました。
関節リウマチの発症に先立って抗シトル リン化蛋白抗体(抗 CCP 抗体)という抗体が検出されます。
歯周病菌の一種であるポルフィロモナス・ジンジバリス菌(ポルフィロモナス菌)が、現在 知られている中で唯一シトルリン化を起こす酵素を産生する細菌であることが報告され、歯周病の罹患が関節リウマチの発症に つながっているのではないかと考えられるようになっています。
歯周病原因菌が出す酵素が全身に慢性的に流れることによりアルツハイマー様病態が誘発されることが明らかになっています。
近年、重度歯周病の罹患と認知機能低下との相関性が報告され、歯周病菌が出す酵素がアルツハイマー病患者の脳内に検出されました。
また、中高年者では特に歯周病がアルツハイマー病の悪化因子となることが示されています。
いわゆる妊娠性歯周炎は妊娠中の女性ホルモンの分泌が乱れることで、Prevotella intermedia(プレボテラ・インターメディア)という細菌の活動が活発化することが関係しています。
歯周炎の妊婦はそうでない妊婦に比べて低体重児を出産する確率が 6.6 倍も 高いことが明らかとなり、子宮収縮を促すプロスタグランジン (PGEs) が歯周病の進行と共に妊婦血中に増加し、胎児の成長に影響を与えたり早産をおこすリスクがあるとされています。
また、喫煙がリスクを著しく増加させるとの報告もあります。
歯周病患者が食べ物を誤って気道にいれてしまうと、歯周病菌も肺に入ってしまい、歯周病菌により肺炎をおこすことがあります。
歯周病患者の誤嚥性肺炎の発症率は口腔ケアを行うことによって減少させることができたという研究結果も出ています。
歯周病原菌が産生する酪酸はHIVのウイルス粒子の複製を起こりやすくする。
また、歯周病により血中濃度が上昇するTNF-αなどの炎症性サイトカインもウイルスの転写を促進します。
局所と全身的な因子の相乗作用によりHIV再活性化の可能性が高まる可能性があります。
少し複雑な話ですが、とても大切な話です。
上記のことを一言で説明すると、
ということです。
こういった本もあるので是非読んでみてください。
L.ロイテロ菌とは、世界中の医療機関から注目されている菌の中の一つです。
歯石を取ったり、虫歯を取ったり、歯ブラシ指導したり、
ただしどんなにお口をきれいにしてもお口の中の細菌は完全に消えることはありません。
お口の中の歯周病原因菌や虫歯菌の割合を減らし、お口の中にいい菌を増やすことにより、虫歯や歯周病を防ぎましょうという考え方です。
当院で取り入れているのは『バイオガイヤ』というメーカーのタブレットをお勧めしています。
使い方は夜、歯磨きした後などにタブレットをなめるだけ。
味がミント味とイチゴ味があり、ミントはサッパリ感が強く、イチゴ味は甘くイチゴのお菓子のような味がします。
お口の中にいい菌を入れることにより歯周病の炎症を減らしたり、口臭対策にとても効果があると言われています。
私も毎日食べています。
ミント味を食べているのですが、フリスクみたいでおいしいです。
補足としては、当院で販売しているL.ロイテロ菌は、福祉と予防医療の先進国スウェーデンで開発され、国際特許を取得しています。
また、世界約70の国と地域の医療現場が採用している、ヒト・母乳由来の安全かつ安心な天然の乳酸菌です。
8600名の人治経験もあり、安全性が保証されています。
副作用を気にされる方が多いと思いますが、副作用がないので安心してお使いいただけ、その証拠に小児から高齢の方までお使いいただけます。
・歯周病にお悩みの方
・口臭がなかなか治らない方
・お口のトラブルを事前に予防したい方
です。
特に口臭対策に有効で、歯ブラシをしっかりしても治らない子供や高齢者、歯周病の治療途中の方の口臭対策にお勧めです。
副作用等なく、安心して使用できますので是非ご検討ください。
〒272-0025 千葉県市川市大和田2-13-24
【日曜診療・ネット予約可・矯正相談大歓迎】
ペア歯科医院市川診療所 森大智