歯科情報

印象剤の種類と比較~かたどりに使う材料

2020.04.11

かたどりの際に使用する材料で印象剤というものがあります。

よく特殊メイクをするためのマスクなどを作る際に顔の型を取るときに使用していた材料のようなものです。

歯科治療の際に使用される印象剤は主に3種類です。

①アルジネート印象剤

②寒天印象剤

③シリコン印象剤

です。

それについて詳しく説明していきます。

①アルジネート印象剤

保険での治療のかたどりの際にメインで使用される印象剤になります。

粉と水を練って練って練って、空気をよく抜いてトレーに盛り付け、お口の中に入れます。

その後固まるのを待って取り出します。

メリットとしては安い、早い、きれい、と3拍子そろっています。

デメリットとしてはかたどりをした後、適切なタイミングで石こうをついで模型にしないと歪んでしまうこと、一回のカタドリで一個の模型しか作れないこと、印象剤を練るのに練習が必要なこと、練るのが意外と体力がいることなどがあります。

成分はアルギン酸と石こうです。

②寒天印象剤

保険の治療の際に、被せものや詰め物のその歯だけに使用する印象剤になります。

主に①と併用して使用されます。

温度変化により固まり、精密なかたどりをすることができます。

成分は名前の通り寒天です。

使用方法は朝から始まります。朝、医院についたとき、寒天印象剤をあっためるスイッチを押し、冷えて固まっている寒天印象剤をあっためます。一度高温にあっためてから適温まで冷ましてから使用することできれいなカタドリができるようになります。

治療の際はスタッフとの息を合わせた連携は必要です。一人がアルジネート印象剤をねり、もう一人が寒天印象剤を専用の器具にいれ、お口の中を空気で乾燥させ、目的の歯に寒天を流し込み、それ以外のところはアルジネートでカタドリします。

寒天印象剤はかなり精密にカタドリができますが、取るときに引っかかってしまうと裂けてしまいやすいため、メインのところ以外はアルジネートでカタドリします。

メリットはやすい、はやい、きれいです。

デメリットは裂けやすい、時間が経つと変形する、一回のかたどりで模型が1つしか作れない

などがあります。

③シリコン印象剤

シリコン印象剤は主に自由診療の際に使用されます。

使用方法はレバーがついている専用の装置につけてガチガチすることでシリコン印象剤が先端のノズルで練りこまれた状態で出てきて、それを口腔内に入れて使用します。

成分はシリコンです。

メリットはとてもきれいにカタドリができます。また印象剤自体が丈夫で模型を複数作ることができたり、時間が経ってもあまり変化しません。

デメリットとしては時間と行程がとてもかかること、

印象剤が丈夫すぎて揺れている歯があると、カタドリの際にその歯が抜けてしまう可能性があること、

型どりしてから模型を作るまで1日ぐらいおかなくてはいけないことなどがあります。

このかたどりをするためには個人トレーを作成したりと行程がいくつもかかりますが、その分再現性の高い模型が作れます。

印象剤は様々あります。時代とともに変わっているもの、変わらないものもありますが確実に昔よりいいものが作れる世の中になっています。

今回はあまり一般的な話ではなかったので次回は

[高血圧とお口の中~高血圧と歯周病の関連性~]

にしようと思います。

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